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著者解説『新入試評論文読解のキーワード300』

【評論文読解のキーワード】「現代」を学ぶために

1-1-0「現代」を学ぶために

——ここでは、「現代」を学ぶために必要な前提をお話します。 

現代文とは、、、

 まず、現代文とは、〈現代について、日本語で書かれた文章〉です。
 サッカーをよく知っている人は、サッカーの記事が読みやすいし、コンピュータをよく知っている人は、コンピュータについての文章が読みやすい。
 「現代」について知っていればいるほど、「現代文」は読みやすくなるわけです。

 それは、英語で書かれていても同じです。
 「現代」を学ぶと、英語の難しい文章が読みやすくなります。

「現代」=「近代」

 現代文では、一般的に、近代/中世/古代という3つの時代に分けます。
 「現代」とは、一つの時代ではなく、「近代」という時代の今を意味します。
 だから、「近代」とは何か、を知らなければ、「現代文」は読めません。

 大学入試で「現代文」とは、「近代以降の文章」を指します。
 だから、大学によっては、明治時代の文語文、古文調や漢文調の文章も出題されます。

「古代」がお手本

 一言でいってしまうと、「近代」は《豊かさ》の時代です。
 貧しい「中世」を乗り越えることで生まれたのが「近代」。
 そのお手本となったのが、市民が《豊かさ》を享受していた「古代」です。
 世界史に出てくる「ルネサンス」はフランス語で「復活」という意味ですが、古代ギリシャの思想や芸術が復活することで「近代」は誕生したわけです。

 ですから、「現代」を学ぶためには、「近代」だけでなく、そのお手本の「古代」についても知っておく必要があります。

 この章では、「古代」から「現代」までの流れを大きく見ていきましょう。

 

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1-1-1古代(ヨーロッパ)


新入試評論文読解のキーワード300 増補改訂版
大前 誠司 編著
1,430円・四六判・328ページ

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著者略歴

  1. 大前 誠司

    1962年徳島県生まれ。東京大学法学部卒。
    一般社団法人学びプロジェクト(manabi-project.com)代表理事。
    現在、あざみ野塾/あざみ野予備校、あざみ野大人塾などを運営。

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