夫れ天地は万物の逆旅にして、光陰は百代の過各なり。
本文(書き下し文):
夫れ天地は万物の逆旅にして、光陰は百代の過各なり。
読み:
それてんちはばんぶつのげきりょにして、こういんはひゃくだいのかかくなり。
通釈:
そもそも天地は万物を宿す旅館のようなものであり、(その中に来るものあり去るものあり)月日は永久に往いて帰らぬ旅人のようなものだ(いつまでも留ることはない)。
出典:
『新釈漢文大系 56 続文章軌範 上』104ページ
李白の「春夜桃李の園に宴するの序」の冒頭。「古文真宝(後集)」にも収録されている。芭蕉は「奥の細道」冒頭で「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。」と換骨奪胎して用いている。