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国語科でSDGs(持続可能な開発目標)に取り組む

【WEB「国語の窓」オリジナルインタビュー】SDGs初心者先生向けQ&A

「国語の窓」第2号はお手元にお届けできましたでしょうか。

「まだ見てない!」「届いてない!」という先生は連載前回をご参照くださいね。

 

さて本日は、

「国語の窓」第2号「国語科でSDGs(持続可能な開発目標)に取り組む」をご覧になって、

「ぜひ実践してみたい!」 という先生方へ、 気になるポイントを上田先生にさらに聞いてみました!

授業に取り入れていただく際のヒントにしてみてください。

 

気になるポイントBest3

Q1.「SDGsについて学ぶ」って、 実際にどんな資料を使って、どのようにすればいいの?

Q2.具体的に、生徒の意見ってどのようなものが出るの?

Q3.課題の解決は考えさせないの?

 


 
Q1.「SDGsについて学ぶ」って、 実際にどんな資料を使って、どのようにすればいいの?
 
授業実践案の備考に記載してある「外務省国連広報センターHP」 については、ぜひ一度ご覧いただくことをおすすめします。
特に、「SDGsを広めたい・教えたい方のための「虎の巻」( Powe rPoint)」は、 授業前にそのまま使用して生徒さんと共有できるので、 先生の準備時間も省けるかと思います。
また、「国語の窓」にもQRコードが載っていますが、「 JICA地球ひろばHP」の「先生のお役立ちサイト」 にもたくさんの資料があります。
 
 
Q2.具体的に、生徒の意見ってどのようなものが出るの?
 
本文から読み取れることとして、
 
・「人間が山を切り開くことによって『 地球の循環のダイナミクス』を壊している」→目標11
・「生態系を壊すことで『食う・食われるの緊張関係』 を壊している」→目標12
 
などが考えられるでしょうか。また、そこから目標7・13・14 ・15も関わってくるかもしれません。生徒さんの自由な発想に任せ、授業内で共有できればよいかと思います。
 
 
Q3.課題の解決は考えさせないの?
 
まさにそこがこの実践の肝で、「課題の発見なくして解決なし」が 私のそもそもの問題意識でした。 もちろん解決策まで提示できれば素晴らしいのですが、そこまで言及させようとすると、テーマが壮大なだけにどうしても安直かつ短絡的な結論に陥りがち 、思考停止しがちです。(食べ残しをしない。ごみの分別をする。 エコバッグを使う。ひとりひとりできることを・・・ といったステレオタイプな結論にいきついてしまう)
生徒には「解決策には言及しなく てよい(もちろんできたら素晴らしいが・・)解答を見つけようと する方向性以上に、まずは自身の周囲に目を向けて、課題を見つけようとすることが大事であり、その姿勢の獲得がこの授業の目標。答えがない気持ち悪い状態への耐性≒教養であり、その気持ちの悪い状態をたくさん抱えながら学び続け、行動し続けて欲しい」といった話をしました。「国語の窓」にも書きましたが、「(今は解決策はみつからないけど) あなたの日々の学び、進路実現が、いつか世界を変えるかもしれない」という可能性の示唆、気づきの促しがこの授業の着地点でした。
もちろん、生徒さんの状況によっては、解決まで考える時間を設けてもよいかもしれません。
 
 国語の窓2号

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著者略歴

  1. 上田 祥子

    埼玉県立所沢北高等学校教諭。教員の家庭に生まれ育ち、教育学部に進学。大学では上代文学を専攻し、卒業後は一般企業に就職。結婚・出産・専業主婦を経て、教職に。3 姉妹の母。

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