教室からの報告『山月記』(2/全4回)
(神奈川県立翠嵐高等学校 榊原利英)※ 執筆者の勤務校は、執筆当時のものです。
授業展開を考える(指導計画案)
一時限目
冒頭~「その後李徴がどうなったかを知る者は、誰もなかった。」までを自分で朗読、プリント1〈ふたつにして学ぶ漢字〉を使って、漢字学習・語句の意味を説明する。
二時限目
プリント2〈考える李徴・李徴について考える〉を使っての読み進め方を説明する。
生徒を指名して、小段落ごとに音読させ、次に指名した生徒の指摘で、プリントでの内容整理を続ける。
三~五時限目
二時限目と同じ進行で、プリントを完成させる。(生徒の発表内容により、プリントはクラスごとに違ってかまわない。)
六~八時限目
プリントに整理された内容から、「山月記」で考えるべきことを説明し、それぞれについて、二〇〇字で考えたことを文章化する練習を繰り返す。(3回)
九時限目
生徒の考えを集約し、プリントにしたものを配布、「山月記」についてまとめる。
十時限目
【研究】について生徒に解答させ、生徒の理解度を確認し、補足する。
授業への準備
プリント1
「山月記」の学習語句を使って、読む、書く、漢字さらに熟語・成語の意味を知る、覚えた言葉を使うという、漢字学習の段階を説明したもの。
プリント2
「山月記」の内容を六つの観点から整理する表。(プリント3〈考えながら読むこと〉の補足)
プリント4~6
文章練習のために、氏名欄・設問・考え方・二〇〇字原稿用紙からなるもの3回分。
(続く)
第三回、「一時限目の授業(導入)」、「考えながら読む(二時間目以降の授業)(授業展開1)」。
※『山月記』(中島敦)は、『精選 文学国語』に採録しています。
虚構作品の人物描写と、漢文訓読体を取り入れた格調高い文体を味わう小説教材です。