「論理国語」──育成を目指す資質・能力と授業の構想──(島田康行)
雑誌『日本語学』2023年3月春号より特集記事の一部を紹介します!
–第2回–
「論理国語」
──育成を目指す資質・能力と授業の構想──
島田康行(筑波大学教授)
|
1 科目の特性
[1]科目設定の趣旨
「論理国語」は「文学国語」「国語表現」「古典探究」とともに4単位の選択科目として新たに設定された科目である。この科目が設定された趣旨や、そこで育成を目指す資質・能力についてはすでにいくつかの総説もある。
学習指導要領の告示当初は、進学校を中心に「論理国語」と「古典探究」を選択する学校が多数を占め、事実上の「文学国語」はずしになるのではないかといった懸念もあったが、渡邉(2019)が指摘したように、国語科全体の総単位数が3年間で16単位程度確保されれば、その中でさまざまな組み…
(続きは、「日本語学 2023年 3月号 春号」をご購入ください。)