楚子、鼎の大小軽重を問ふ。
本文(書き下し文):
楚子、鼎の大小軽重を問ふ。対へて曰く、德に在りて鼎に在らず。
読み:
そし、かなえのだいしょうけいちょうをとう。こたえていわく、とくにありてかなえにあらず。
通釈:
楚子(楚王)は周の神器である鼎の大きさや重さを尋ねた。(王孫満は)答えて、「鼎の大小軽重は、それを持つ人の德のいかんによるもので、鼎自身にかかわりはない。…」といった。
出典:
『新釈漢文大系 31 春秋左氏伝 二』579ページ
天子の地位をねらう意で使われる「鼎の軽重を問う」の出典。「史記」にも出てくる。