古の小学、人を教ふるに、灑掃・応対・進退の節、親を愛し、長を敬し師を隆び友に親しむ…
本文(書き下し文):
古の小学、人を教ふるに、灑掃・応対・進退の節、親を愛し、長を敬し師を隆び友に親しむの道を以てす。皆身を修め家を齊へ国を治め天下を平らかにするの本と為す所以にして、必ず其をして講じて之を幼穉の時に習はしむ。
読み:
いにしえのしょうがく、ひとをおしうるに、さいそう・おうたい・しんたいのせつ、しんをあいしちょうをけいししをたっとびともにしたしむのみちをもってす。みなみをおさめいえをととのえくにをおさめてんかをたいらかにするのもととなすゆえんにして、かならずそれをしてこうじてこれをようちのときにならわしむ。
通釈:
古(夏・殷・周三代)の小学では、人に子弟としての生活に必要な掃除、人との応対、行動の作法、肉親を愛し、長上を敬い、師をたっとび、友人に親しむ道を教えた。これらはみな(士としては)一身を修め、(大夫としては)家を斉え、(諸侯としては)国を治め、(天子としては)天下を平らかにする根本をつくるわけで、また必ずこれらの作法なり徳行なりを少年の時に講習させた。
出典:
『新釈漢文大系 3 小学』5ページ
なかなかお目にかからない小学。冒頭を掲げました。