禹曰く、迪に恵へば吉にして、逆に従へば凶なり。惟れ影響のごとし。
本文(書き下し文):
禹曰く、迪に恵へば吉にして、逆に従へば凶なり。惟れ影響のごとし。
読み:
ういわく、みちにしたがえばきつにして、ぎゃくにしたがえばきょうなり。これえいきょうのごとし。
通釈:
禹がいった。「道に順っていけば吉になるが、道に逆っていけば凶になる。影が形に、響が声に応ずるのと全く同じである。」
出典:
『新釈漢文大系 26 書経 下』363ページ
「書経」下は、「偽古文尚書」と言われるものを収録しているが、この一文はその冒頭付近の一節。ちなみに上巻の「真古文尚書」は堯を讃える文言から始まっている。