於皇いなる武王 競り無し維れ烈 允れ文なる文王 克く厥の後を開く…
本文(書き下し文):
於皇いなる武王 競り無し維れ烈 允れ文なる文王 克く厥の後を開く 嗣たる武之を受け 殷に勝ちて遏劉す 爾の功を耆定す
読み:
ああおおいなるぶおう かぎりなしこれれつ それぶんなるぶんおう よくそののちをひらく したるぶこれをうけ いんにかちてあつりゅうす なんじのこうをしていす
通釈:
ああ偉大なる武王、限りなく輝かしいその功績。そもそも文徳ある文王、克く子孫繁栄の道を開いた。これを後継者たる武王が受け継ぎ、殷に勝ちてこれを絶滅した。あなたがたの功績をここにしっかりと確定します。
出典:
『新釈漢文大系 112 詩経 下』348ページ
「頌」は宗廟で奏する楽歌。ここでは「周頌」の「臣工之什」より「武」を掲げた。武王の業績を称え、武王を祭るために、周公あるいは武王以降の王によって作られたものであろう。