蛇は固より足無し。子安んぞ能く之が足を為さん。
本文(書き下し文):
蛇は固より足無し。子安んぞ能く之が足を為さん。
読み:
へびはもとよりあしなし。しいずくんぞよくこれがあしをなさん。
通釈:
蛇にはもともと足は無いんだ。お前にどうして蛇の足が描けるものか(描けたらそれは蛇ではない)。
出典:
『新釈漢文大系 47 戦国策 上』405ページ
「蛇足」の出典。楚の昭陽が魏を伐ち、さらに斉を攻めようとするのに対し、遊説の士・陳軫が、蛇の足を描いて、手にした酒を失ってしまう喩えを用い、無駄なことはするべきではないと、進撃を思いとどまらせる場面である。